紹興貴酒の伝統製法
すべては人の手で。紹興貴酒が「貴」である理由。
世間に轟く紹興の名水。厳選された地元産糯米の新米。しかし、いくら素材が優れていても、活かし方を間違ってしまっては、それこそ水泡に帰してしまう。紹興貴酒づくりは、まさにここからが本番である。
「貴」な酒を造るためのルール。そのひとつに良質な酒ができる寒仕込みの復活がある。米を水に浸し、蒸らし、米麹を加える。発酵が始まると熱を帯びるのだが、気温が高いと当然周囲の雑菌も活発になり、酒質に影響を与えやすい。従って品質を優先すれば真冬ということになるのだが、中国の冬は大陸独特の底冷えのする寒さだ。しかも紹興貴酒の場合、ほとんどの工程が手作業になる。酒を扱う工場内に暖房などは入れられない。よい酒を育むための
試練であるといえる。そして手作業にこだわる理由にも言及したい。特に醸造プロセスに関しては、紹興貴酒の誕生から成長への過程である。
2/5 次へ 1/5 前へ
~未体験のうまさへ/醸造工程
このもっとも大切な時期、500Lもの大甕に混ぜ合わされた米、麹、酒母による醪は、頻繁な藁蓋の開閉と櫂入れによって、7日から10日間に渡り逐一手厚い管理を受ける。ひとつひとつのゆりかごに丹念に目を配り、手をかけ、その産声に耳を澄ませながら、すくすく健康に育ててゆく。ときにあやすよう
に櫂を入れる。すべては酒を「生き物」として捉えているからの行為。機械化という名の画一的な管理では、決して「貴」な酒に育てることはできないと考えるからだ。
2/5ページ
前へ BACK 次へ NEXT

ページの先頭へ